対象地域
私が行っている阿拉善(アラシャン)は中国内モンゴル最西端に位置し、面積が27万Ku、人口は僅か20万人。かっては大草原に恵まれ放牧業が盛んな地域であったが、過度な放牧で草原が消え、砂漠化が急速に進み総面積の9割にも及んだ。
砂漠化の原因は、
・過放牧(放牧頭数は20年間で5倍に増加)
・カシミヤ(カシミヤを目的に草原にダメージの大きいヤギの放牧頭数は20倍に増加)
・人的行為(無理な農地開発等)
活動内容
テーマ 1: 砂漠緑化
・草原再生
無理矢理に外来種で森を作るのではなく、現地の生態系環境に一致する自生潅木種で草原の再生を図る。
・自然回復
地下水の利用を最小限に抑え、潅木種子を大量に播種し自然の自生力を生かして砂漠の拡大を防止する。
・遊牧民の自立
遊牧民の困窮こそ、砂漠化の根本的な原因であるため、種子採種事業の確立等により遊牧民の経済的自立を支援する。
テーマ 2: 環境教育
・子供たちを中心に「故郷の環境を知る、考える、守る」プログラムを実施し、住民の環境保護意識の向上を促す。
・砂漠の厳しい環境、そして力一杯で生きる植物に触れ合い、命の尊さを体験し、「命の緑」の価値観の共有を目指す。
テーマ 3: 国際交流
・砂漠緑化ボランティア派遣
日本人ボランティアを現地に派遣し、環境保護という共通の目標の下で現地交流を深める。
・ホームスティ
砂漠緑化ボランティアと現地住民、顔が見えるホームスティを通して、相互理解と友好協力の輪を広げる。
(NPO法人 世界の砂漠を緑で包む会 パンフレッドより抜粋)